口話法と手話法を同時に視野に入れた教育へ
新刊『聴覚障害教育 これまでとこれから』ができました!
 
脇中起余子著 北大路書房
A5判・並製,308ページ
 
聾学校に勤める聴覚障害教員が,自身の体験も踏まえて日常生活上のさまざまなバリアを豊富なイラストとともに解説しながら,聴覚障害児の「9歳の壁」の実態を具体的に紹介,「口話法」と「手話法」を同時に視野に入れた聴覚障害教育の必要性を説く。現在の聴覚障害教育の重要課題に応える,「新しい聴覚障害教育」の提言。
 
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脇中起余子 著
A5判・308頁・定価2415円(本体2300円+税5%)
 
■もくじ
まえがき
第1章 聞こえの仕組みと聴覚障害
 1節 聞こえの仕組み
 2節 聴覚障害
第2章 聴覚障害ゆえに遭遇する場面
 1節 聴覚障害のわかりにくさ
 2節 聴覚障害ゆえに遭遇する場面
 3節 「バリア」の解消のために
第3章 聴覚障害教育の歴史(1)―「口話−手話論争」を中心に―
 1節 外国における聴覚障害教育
 2節 日本における聴覚障害教育
 3節 京都聾学校の教育方法
 4節 コミュニケーション論争を視野に入れた研究実践の必要性
第4章 聴覚障害教育の歴史(2)―「手話−手話論争」を中心に―
 1節 「手話−手話論争」に関わる聴覚障害教育の歴史年表
 2節 「ろう文化宣言」と対応手話を否定する考え方
 3節 「ろう児の人権救済申立」と保護者の要望
 4節 全日本ろうあ連盟の「見解」と署名活動
 5節 日弁連の「結論」
 6節 明晴学園の開校
 7節 「手話は一つ」というような考え方
 8節 再び「口話−手話論争」か
第5章 筆者の経験から
 1節 「読唇」「読話」について
 2節 筆者の経験・生い立ちから
 3節 筆者が受けた教育に対する感想
 4節 「手話−手話論争」に関連して
第6章 現在の日本における聴覚障害教育
 1節 聴覚障害児に対する教育の場
 2節 言語指導の方法
 3節 聾学校における教育の目的
 4節 超早期発見と聴覚障害教育
 5節 重複障害教育
 6節 高等教育
 7節 特別支援教育制度と聾学校への影響
第7章 聴覚障害児に見られる「つまずき」―日本語の獲得における例を中心に―
 1節 聴覚障害児に見られる「つまずき」の例
 2節 読書力診断検査などから
 3節 「日本語獲得のつまずき」に関する筆者の経験
第8章 「9歳の壁」と「手話−手話論争」
 1節 「9歳の壁」とは何か
 2節 「9歳の壁」に関する筆者の仮説や研究
 3節 「9歳の壁」の克服へ:取り組みの変遷
 4節 現在の「手話−手話論争」と「9歳の壁」
 5節 「9歳の壁」を念頭に置いた「手話−手話論争」の必要性
第9章 学力獲得のために必要な手立て
 1節 最初の言語の獲得の仕方
 2節 座席や情報の提示の仕方
 3節 生徒の認知特性を考慮に入れた指導
 4節 授業づくり・関わりの中で大切なこと
 5節 九九の指導方法
 6節 「多い・少ない」「〜倍」文の指導:「作図法」と「立式法」
第10章 伝わることと学力獲得の間のずれ
 1節 「伝わる」ことと「わかる」ことの間のずれ
 2節 理屈で説明することが難しいもの
 3節 該当する手話表現がない日本語の獲得のさせ方
第11章 障害認識のためのいろいろな取り組み
 1節 障害に対する見方の変化
 2節 自立活動
 3節 京都府立聾学校高等部における自立活動
 4節 「マンガ(学校場面)」を通して問題解決能力を高める取り組み
 5節 「マンガ(会社場面)」を通して問題解決能力を高める取り組み
 6節 要望を意識化してまとめる力を高めるための取り組み
 7節 人間関係をつくる力を高めるための取り組み
 8節 障害認識のための指導にあたって
第12章 今後の聴覚障害教育―陥りやすい陥穽と今後求められること―
 1節 陥りやすい陥穽
 2節 今後求められること
補章 Q&A形式で深める聴覚障害への理解
 

●著者紹介
 脇中起余子(わきなか・きよこ)
 新生児の時に,薬の副作用で失聴。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程中退。
 現在,京都府立聾学校教諭(教育学博士・学校心理士)